閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
その他
2021年7月27日 ジャカルタ 白鳥智裕

インド:FAME II、2030年までにインドのEVを転換することが可能か

 2021年7月9日現地メディアによると、インドでは、2030年までに電気自動車(EV)への大幅な転換を図るため、透明性の高いロードマップを策定している。連邦政府は、持続可能なモビリティに対して迅速に適用範囲を調整することにより、既存の障壁を取り除こうとしていることが、この分野での発展を推し進めている。2019年3月に導入されたFAME II(Quicker Adoption and Manufacturing of Electrical Autos in India II)スキームは、EVセクターに必要な支援を提供しただけでなく、化石燃料をベースにしたICE(内燃機関)に対抗する自信を生産者に植え付けた。
 しかし、数々の努力にもかかわらず、世界的なCOVID-19の大流行により、この計画のために割り当てられた100bINR(インドルピー:約1.3bUS$)のうち、5bINR(約66mUS$)しか使用されていない等という状況にある。
 他方で、FAME IIスキームが2024年3月31日までとなったことで、このスキームの回復が早まることになる。
 FAME IIの延長以外にも、インドは強力なEVのサプライチェーンを構築し、輸入への依存度を下げなければならない。EVの部品やコンポーネントがインド国内で生産されるようなエコシステムを構築するためには、強固なインフラ、資本支出、そして実際的な戦略が必要である。
 インドではEVは2001年から販売されているが、インド市場ではまだ新しいアイデアである。現在、市内での移動(Final Mile)のためにEVの導入が加速しているが、将来の必要とされるエコシステムが構築されなければ、その進歩は妨げられる。FAME IIのようなスキームは、金銭的な支援を与えるかもしれないが、州間移動の課題を克服して導入を促進するためには、十分な充電インフラが必要になる。さらに、EVの利点について知られていないこと、標準的な自動車よりもコストが高いという先入観があることは、2030年までにインドをEVの導入と製造において世界のトップにするために解決しなければならない重要な課題である。

ページトップへ