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ニュース・フラッシュ

鉱種:
プラチナ パラジウム PGM(白金族) ニッケル
2021年7月28日 モスクワ 秋月悠也

ロシア:Norilsk Nickel社の2021年上期の生産実績

 2021年7月18日付けの地元報道等によると、Norilsk Nickel社の2021年上期のパラジウム生産量は、2020年同期比3.5%増の1.314百万oz(40.87t)、プラチナ生産量は同1.6%減の318千oz(9.89t)となった。
 2021年第2四半期及び上期は全てのベースメタルが減産となったが、これは、Norilskディビジョンにおける2つの坑内掘鉱山(Oktyabrsky、Taimyrsky)の浸水や、Norilsk選鉱プラントの事故による一時的な操業停止という一過性の要因によるもの。現在、全事業所の復旧作業は予定通り進められている。Oktyabrsky鉱山は5月中頃には全面的に生産を再開したが、Taimyrsky鉱山は復旧作業が予想以上に多かったため、若干遅れている。6月初めに採掘を再開したTaimyrsky鉱山の生産能力は現在約80%に達しており、11月末までには完全に回復する見込みである。Norilsk選鉱プラントは第2四半期に産業安全監査を受けた。指摘された支持構造の欠陥は、現在完全に除去されている。現在、生産能力は85%まで回復しており、10月初めにはフル稼働となる見込みである。

Norilsk Nickel社の金属生産動向
2021年1月~6月 2020年1月~6月 増減(%) 2021年予想* 2020年実績
パラジウム(千oz) 1,314 1,270 +3.46 2,350~2,410 2,826
プラチナ(千oz) 318 323 -1.55 580~640 695
ニッケル(t) 79,283 107,588 -26.31 190,000~200,000 235,709
銅(t) 172,692 239,914 -28.02 335,000~355,000 487,186

*2021年予想は、自社原料による金属生産量。Bystrinsky GOKの生産量は含まない。
Bystrinsky GOK(Norilsk Nickel社が50.01%を所有)の2021年の生産量(100%所有ベース)は金230~240千oz、銅65~70千tを予定。

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