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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2021年8月3日 ヨハネスブルグ 原田武

南ア:Sibanye-Stillwater社、仏Sandouvilleニッケル製錬所の買収に合意

 2021年7月30日付け南アSibanye-Stillwater社の発表によると、同社は、仏鉱業グループErametから、仏ノルマンディ地方に位置するSandouvilleニッケル湿式製錬施設を65m€で購入する排他的プットオプション契約を締結した。同製錬所の従業員評議会との協議や、その後の規制当局の承認などを経て、2021年内には売買取引を完了させる予定。同製錬所はフランス第2の工業港Le Havre港に隣接し、海運、鉄道、高速道路などのEUの物流インフラの拠点に位置している。現状、同製錬所は高純度ニッケル金属を12千t/年、高純度ニッケル塩を4千t/年、塩化コバルトを600t/年生産している。Sibanye社は、デューデリジェンスと併せて、同製錬所の改良、ニッケル電池用金属製品をターゲットとするスコーピングスタディも実施した。同社にとって、今回の買収は、同社のバッテリーメタル戦略の第2ステップになり、2021年2月に投資を決めたフィンランドMinerals GroupとのKeliber水酸化リチウムプロジェクトへの投資に続くものである。同社CEOのNeal Froneman氏は、「バッテリーメタルのバリューチェーンへの更なる進出として重要なステップとなる。Sandouvilleは、ヨーロッパのエンドユーザーに近い理想的な立地であり、重要な物流インフラに支えられ、当社のPGMの既存の関係も活用することができる。私たちは、Eramet及びフランス当局と協力して、ヨーロッパにおける主要なバッテリーメタル・プラットフォームを構築することを楽しみにしている。」と語った。

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