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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ネオジム コバルト サマリウム レアアース/希土類 ボロン/ホウ素
2021年8月6日 北京 塚田裕之

中国:2020年希土類磁石材料生産、小幅な伸び

 2021年7月29日付け中国希土産業協会のデータによると、2020年焼結ネオジム鉄ホウ素磁石体(半製品)生産量は対前年比5.0%増の17.85万t、ボンドネオジム鉄ホウ素磁石の生産量は対前年比6.7%減の7,372t、サマリウムコバルト磁石の生産量は対前年比7.0%減の2,232tであった。
 磁石材料を除く希土類機能材料分野の中で、唯一、希土類水素吸蔵材料分野の年間生産量が16.7%のプラス成長を記録し、生産量は1万tを超えた。一方で、それ以外の希土類触媒材料、研磨材料、発光材料、合金材料の生産量は減少した。磁石材料の生産量は希土類機能材料分野全体に占める割合が比較的多く、2020年の希土類機能材料の全体生産は、ほぼ2019年の水準に保った。これは、レアアース業界が、新型コロナウイルス感染(以下、コロナ)による影響を乗り越えた結果だといえる。
 コロナの影響により、希土類機能材料企業は、2020年の春節後(3~4月)、一時受注がゼロになり、生産停止する事態となった。しかし2020年5月以降、コロナ感染を一時的に抑えることによって、希土類機能材料企業は徐々に操業再開した。2020年後半、世界経済の回復や川下新興産業の発展に伴い、希土類機能材料生産は急速に回復し、落ち着きを取り戻したとみられる。

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