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メキシコ:Buenavista銅鉱山の銅浸出液流出事故から7年、国連人権高等弁務官事務所はGrupo México社に対応を要求
Jesús Peña国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)メキシコ事務所長は2021年8月6日、2014年にBuenavista銅鉱山で発生した銅浸出液流出事故から7年を迎えた同日に声明を発表し、Grupo México社に対し徹底した対応を求めた。(2014年8月18日付 ニュース・フラッシュ:Buenavista銅鉱山の銅浸出液貯留池氾濫により近隣住民への飲料水供給を停止参照)Peña事務所長は声明の中で、Sonora州で被害を受けた住民に対する包括的な賠償プロセスを強化するよう同社に求めたほか、Sonora川およびBacanuchi川周辺の生態系を修復するための具体的な行動を要求している。さらに、同州の新政権(2021年9月発足予定)に対しては、どのような措置を講じるにしても、国際基準に沿ったものであることを保証しなければならないと述べた。
専門誌によると、連邦政府は2020年に、帯水層に基準値を超える有害鉱物が含まれているとし、2021年10月4日を期限に正式な環境診断を行うことを設定していた。この診断のために、連邦環境保護局が汚染の証拠を提出し、環境天然資源省がこの地域の採掘活動および水質を監視することが計画されている。一方、Grupo México社は2019年、当時報告されていた健康被害や自然環境への影響に対し、科学的根拠に基づかないと反論したほか、水質測定結果は10年前と比較しても事故後の水質の方が優れていたことなどを主張していた。
