豪：Albemarle社、WA州Kemerton水酸化リチウム製造工場2系列の建設が人手不足などで遅延

　2021年8月6日付けの地元メディアによると、米Albemarle社は、同社が豪Mineral Resources社と権益比率60％、40％で所有するWA州Kemerton水酸化リチウム製造工場で進める2系列の建設が遅延しており、完了時期を当初予定の2021年末から2022年1～3月四半期に後ろ倒しとしたことを明らかにした。同社はこの理由について、WA州では鉱山作業員の人手が不足しているほか、COVID-19蔓延防止を目的とする移動制限によって資材や人材を国外からだけではなく、豪州でCOVID-19が流行している東部州からも調達することが困難となっていることがあるとしている。一方で、同工場の1系列における建設は順調に進捗しており、当初の予定通り2021年中に完了する見通しである。Albemarle社は鉱山の人手不足に関し、WA州では労働力が資源産業に集中する傾向にあるため、大規模な鉱業プロジェクトを行う際には人手を確保することが難しくなると指摘している。Kemerton工場は、製造能力が操業当初において炭酸リチウム換算量（LCE）で50千t/年、フル操業時において100千t/年となると予測されている。