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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石
2021年9月7日 シドニー Whatmore康子

豪:2021年7月貿易収支が12.1bA$の黒字、鉱物資源の輸出額が大いに貢献

 2021年9月2日付けの地元メディアによると、豪州における2021年7月の貿易収支が、鉱物資源輸出額の増加を背景に12.1bA$の黒字額と、前月の黒字額から更に5%増加したことが豪州統計局(ABS)の調べで明らかになった。ABSは、同月の物品輸出額を季節調整後で41.2bA$と算出し、これらのうちで鉱物資源の輸出額が31.8bA$と、77%を占めたとしている。鉱物資源の輸出額の内訳は、鉄鉱石が19.1bA$と前月比3.5%増、前年同月比66.1%増、石炭が4.4bA$と前月比16.1%増、前年同月比53.3%増、金が2.1bA$と前月比2.8%減、前年同月比42.3%減などとされている。ABSによると、石炭輸出額の増加は、同月の一般炭輸出額が日本や台湾、ベトナムなどのアジア市場で堅調に伸び、全体で前月比29%増の534mA$となったことが貢献したとされている。一方、英Barclays銀行のエコノミストは豪州の鉄鉱石輸出について、「鉄鉱石価格が145US$/tと2020年7月から80US$/t下落していることや、中国では温室効果ガス(GHG)削減のために政府が鉄鋼生産に規制を設けることを検討していることなどからも、今後伸び悩むことになる。」と予測している。

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