グリーンランド：新政府がKvanefjeldレアアース鉱山の開発を中止する法案を準備

　2021年9月17日付けのメディア情報によると、グリーンランド新政府はウラン採掘を禁止し、世界最大級のレアアース鉱床であるKvanefjeldレアアース鉱山の開発を中止する法案を準備している。同国のNaaja Nathanielsen鉱物資源大臣がインタビューの中で述べたもの。Kvanefjeld鉱山は豊富なレアアースを含有する一方、放射性ウランも含んでおり、地元では環境汚染が懸念されていた。同政権は同プロジェクトに反対し、ウラン濃度が100ppmを超える鉱床の探査を禁止するとしてきた。同大臣は、この新法案にはトリウムなどの他の放射性鉱物の探査を禁止する案も含まれており、連立政権のパートナーであるNaleraq党の支持を得て秋に成立する見通しであるとしている。なお、同プロジェクトの公聴会は9月13日の週に終了したが、これを保有する豪Greenland Minerals社（中国Shenghe Resources社が同社株式の10％保有）は、政治性を理由に8月・9月の会議には参加しなかった。