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インドネシア:Wabu Blockの管理において、政府に不透明な疑惑
2021年9月29日付け現地メディアによると、インドネシアの天然鉱物資源の管理に透明性がないという疑惑が再燃している。発端は、金の鉱物資源の可能性を秘めたPapua州Wabu Blockの管理をめぐる論争である。
下院(国民協議会)のエネルギー・鉱業委員会VIIのメンバーであるMulyanto氏は、Wabu Blockの管理をPT Freeport Indonesia(PTFI)から別会社に移すプロセスが、公開入札のプロセスを経ずに行われたことについて、その透明性に疑問を呈した。鉱物石炭法に基づき、活動を終えたすべての鉱区は国に返還されなければならない。他の企業に引き渡す場合でも、規定に従って入札を実施しなければならない。
Wabu Blockの管理を巡っては、最初に人権NGO LokataruとHaris Azhar所長が、透明性のない経営権の譲渡には、Luhut Binsar Panjaitan海事担当調整大臣が所有する会社が関与していると指摘した。しかし告発の結果、両者は警察に通報された。
これまでに、Papua州Intan JayaのWabu Block金鉱の経営権については、PTFIからLuhut氏と一部でつながっているPT Toba Sejahteraに移されたことが報じられている。
Mulyanto氏によると、政府からの完全な説明がない以上、エネルギー鉱物資源省(MEMR)がすでに入札を行ったと疑うのが妥当であるとのことだが、その入札は一般に公開されていない。
エネルギー鉱物資源省の2020年のデータによると、Wabu Blockは、平均で品位:Au 2.16g/t、Ag 1.76g/tの金鉱117.26tの潜在的な資源を保有している。
Wabu Blockは、PTFIが所有権を放棄または縮小した金鉱区であり、鉱物石炭法に基づき、外国人によって解放された金鉱区は国に返還されなければならず、その中で採掘提供の優先順位は国有企業(BUMN)または地方公営企業(BUMD)に与えられる。
Mulyanto氏は、インドネシアの鉱物資源の管理における透明性の観点から今回の件については、懸念を示している。
