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2021年10月8日 ジャカルタ 白鳥智裕

インドネシア:PTFI、LNGへの切り替えにより、2030年にGHG排出量30%削減を目指す

 2021年10月1日付け現地メディアによると、Freeport-McMoRan社(FCX)は、インドネシアの事業において、よりクリーンな燃料への切り替えを中心に、2030年に温室効果ガス(GHG)の排出強度を30%削減するという目標を掲げている。同社の2020年気候報告書によると、インドネシアのPT Freeport Indonesia(PTFI)は、2018年を基準としてCO2換算で銅(精鉱)1tあたり4.76tから、2030年には3.34tにGHG排出量を減少させることを目標としている。
 FCXによると、現在、PTFIのGHG排出量の大部分は、1998年に建設された198MWの石炭火力発電所の稼働によるもので、130MWのディーゼル発電機がピーク時の電力やバックアップ容量を提供する。また、PTFIは、地下鉱山の操業をサポートするために、地下空気の換気や鉱体の追加処理のための50MWの追加容量を持つ発電所を必要とする。
 PTFIは、この追加エネルギー需要に対応するため、AmamapareのArafura海港施設に二重燃料発電所(DFPP)を建設し、低炭素電源の運用を統合する機会を得た。DFPPは現在建設中で、設置容量は129MWとなり、操業に必要な追加電力を供給するとともに、PTFIの工場にある古いディーゼル発電設備をバックアップに移行することができる。DFPPは予期せぬ遅延がない限り、2022年前半に完成する予定である。
 PTFIは、既存の石炭火力発電所を改修して、発電用のLNGを受け入れる可能性や、石炭火力発電所を高効率のコンバインドサイクル発電所に全面的に変更する可能性についても評価を開始した。また、PTFIのすべての事業に再生可能エネルギーを利用するための予備的な社内評価も行う。PTFIは、露天掘り鉱山と坑内掘り鉱山の両方で脱炭素化のための設備電化を計画しており、従来の化石燃料を切り替え、電力の脱炭素化の取り組みを活用する。

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