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ニカラグア:金生産が好調、金鉱山開発の熱が高まる
2021年10月14日付け報道によると、ニカラグアでは近年金生産量が増加していることに加え、堅調な金価格によりプロジェクトの進展が相次いでいることから、さらなる金鉱山開発への期待が高まっている。最大生産者である加Calibre Mining社は、2019年に加B2Gold社よりLa Libertad金鉱山およびEl Limón金鉱山を獲得し、2021年1月にPavón Norteオープンピットでの採掘を開始した。2021年9月には鉱石処理量が目標量の1千t/日に3か月前倒しで到達したことで、同社の2021年金生産目標5.3~5.6t(170~180千oz)を大幅に超えると予想されている。また、加Mako Mining社が保有するSan Albino金鉱山は2021年7月に商業生産を開始し、2021年第3四半期金生産量は0.3t(8,239oz)に達した。同社は2021年第4四半期中に鉱石処理量500t/日到達を見込んでいる。英Condor Gold社は La India金プロジェクトのPEAを2021年9月に更新し、3.7~4.7t/年(120~150千oz/年)の生産を見込む。建設工事は環境許可取得後18か月以内に開始する計画で、建設期間は18~24か月と見込まれている。
ラテンアメリカ諸国で資源ナショナリズムの動きが強まる一方、ニカラグアの鉱業政策に関し企業からは、Ortega政権下においてある種の安定感がもたらされているとのコメントがあり、一部企業は同国をラテンアメリカのセーフヘイブンと評価する。2021年11月に予定される大統領選挙ではOrtega大統領の5回目再選が濃厚とされるが、その場合反政府デモが再発する可能性も予想されている。2018年にデモが激化した際には国内鉱山の操業にも一部影響が及んだ。
