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- 鉱種:
- 銅 レアアース/希土類 コバルト ニッケル リチウム
その他:IEA、「World Energy Outlook 2021」において金属価格の高騰や変動によるクリーンエネルギー化の遅れやコスト増加の可能性を指摘
2021年10月13日付けのプレスリリースによると、国際エネルギー機関(International Energy Agency, IEA)は「World Energy Outlook 2021」を発表した。本レポートでは、(1)2050年世界ネットゼロを達成するためのシナリオ(NZE)、(2)有志国が宣言した野心を反映したシナリオ(APS)、(3)各国が表明済みの具体的政策を反映したシナリオ(STEPS)の3つのシナリオについて分析しており、NZEシナリオ達成に向けた今後10年の主要な対策として、(1)クリーン電化の大規模で追加的な後押し、(2)エネルギー効率の徹底した追求、(3)化石燃料事業からのメタン排出量削減の広範な取組、(4)クリーンエネルギーイノベーションの革新の加速、の4つを挙げている。また、2050年NZEに向け世界が取組を進めた場合、風力・太陽光発電、リチウムイオンバッテリー(LIB)、電解槽、燃料電池については、毎年1tUS$以上、累積で約27tUS$もの市場機会があるとしている。
金属分野に関しては、潜在的なエネルギー安全保障上の脆弱性には厳重な警戒が必要であるとし、リチウム、コバルト、ニッケル、銅、レアアースなどの重要鉱物について、価格の高騰や変動により、クリーンエネルギー化の遅れやコスト増加につながる可能性を指摘している。主要鉱物について、2021年上半期のような価格動向が継続した場合、ソーラーモジュール、風力タービン、電気自動車(EV)バッテリー、電力線のコストが5~15%上昇する可能性があり、NZEシナリオでは、これらの技術に必要な投資額がこの10年間で700bUS$増加する。
また、こうしたリスクを緩和する上では、新規鉱山や処理施設への投資拡大が不可欠であり、政策当局は、気候アクションへの野心と具体的なアクションを明確に示すとともに、地質調査の強化や許認可の合理化を進めるべきとしている。加えて、需要側・供給側双方の技術イノベーションやリサイクルの拡大が貢献しうるとし、こうした取組が、サプライチェーンのレジリエンス、透明性、持続可能性も含めた広範な戦略の下で推進されるべきとしている。


