加・豪：豪Vital Metals社と加Ucore Rare Metals社が、レアアース炭酸塩の原料供給に関するMOUを締結

　豪Vital Metals社と加Ucore Rare Metals社は、レアアース炭酸塩の原料供給に関するMOUを締結した。Vital Metals社はUcore Rare Metals社に対し、2024年上半期からレアアース酸化物（REO）換算で少なくとも5百t/年を供給する。またUcore Rare Metals社が米AK州で進めているStrategic Metals Complex（SMC）の拡張に伴い、2026年には25百t/年まで増量する予定である。なおSMCでは、2024年前半より2千t/年の総レアアース酸化物（TREO）の分離精製を開始し、2026年までには少なくとも5千t/年まで拡張することを目指している。
　Vital Metals社長のGeoff Atkins氏は、北米の重要鉱物のサプライチェーンにおいてVital Metals社がレアアースの主要サプライヤーとしての地位を確立するうえで、今回のMOU締結は重要なステップであるとの見解を示した。またノルウェーREEtec社とのオフテイク契約と合わせ、欧州及び北米のレアアース市場において、Vital Metals社は重要なサプライヤーとして位置づけられるとしている。
　2021年7月、Vital Metals社は加NT準州Nechalachoレアアース鉱山での生産を開始し、2025年までに5千t以上（REO換算）のレアアース鉱石の採掘を目指している。また2021年2月には、5年間に亘り1千t/年のREOを供給するオフテイク契約をREEtec社と締結したことを発表している。