閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
タングステン モリブデン
2021年10月21日 モスクワ 小松弘希

ロシア:ロシア最大級のタングステン・モリブデン鉱床の生産開発の再開に向け、InfraVEBら3社が融資契約を締結

 2021年10月8日付けの地元報道等によると、Elbrus Mining Company(EGRK)、Nevinnomyssk Hydrometallurgical Plant(Nevgidromet)、InfraVEBの3社は、ロシア南部における最新鋭の鉱山・製錬クラスターの建設プロジェクトについて、一部費用の融資に関する契約を締結した。
 InfraVEBは、インフラ整備と関連設備の初期費用に対し、750mRUB(ロシア・ルーブル)(3年間)を融資する。また、VEB.RFが、他の金融機関とのシンジケートローンによる参加を検討中。
 プロジェクトには、ロシア最大のタングステン・モリブデン鉱床であるTyrnyauz鉱床(カバルダ・バルカル共和国)の生産開発再開、Nevinnomyssk市(スタヴロポリ地方)における酸化タングステン・酸化モリブデン生産の立ち上げが含まれる。
 プロジェクトにより、坑内掘鉱山の再開、Tyrnyauz市における選鉱プラント(鉱石年間処理能力1.5百万t)と関連インフラの整備、700人以上の新規雇用の創出が見込まれる。VEB.RFによると、選鉱プラントの製品を処理するため、環境に配慮した最新の湿式製錬プラント(生産能力:酸化タングステン4.5千t、酸化モリブデン1千t)がNevinnomyssk市に建設される。
 なお、Tyrnyauz鉱床は、2000年代の最富鉱の枯渇と採鉱選鉱コンビナート崩壊後、鉱山活動が停止したが、2016年にPutin大統領の指示により再開が決定されている。

ページトップへ