ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- ニッケル
グアテマラ:Fénixニッケル鉱山操業に対する抗議活動が激化、政府は非常事態宣言を発令
2021年10月24日付け報道によると、北東部Izabal県El Estor市において抗議活動を行っていた先住民コミュニティと治安部隊が衝突し、政府は同日付で非常事態宣言を発令した。複数メディアの報道によると、住民らは市内に位置するFénixニッケル鉱山の操業に対する抗議として、2021年10月上旬より同鉱山へのアクセス道を封鎖していたが、当局側は同月22日および23日に数百人の住民に向け催涙弾を使用し、女性や子どもを含む複数の負傷者が報告されたほか、警察官17名が負傷し、うち4名が銃撃を受けた。今回発令された非常事態宣言の対象地域はEl Estor市のみで、発令から30日間は市民の外出が禁止され、令状なしに住民を拘束することが可能となる。
Fénixニッケル鉱山は、露Solway Investment Group社の現地法人であるCompañía Guatemalteca de Níquel 社(CGN)が操業を担うが、2019年7月に憲法裁判所より鉱業権停止の判決を受け、(2019年7月25日付
ニュース・フラッシュ:憲法裁判所、Fénixニッケル鉱山に操業停止を命じる参照)、その後2021年2月以降、エネルギー鉱山省より採掘権一時停止措置を受けている。しかしながら、グアテマラ人権擁護官事務所のJordán Rodas検事は、CGN社がFénix鉱山の違法操業を継続しており、政府が鉱山車両を警護していることに加え、治安部隊が住民やジャーナリストらを弾圧していると指摘した。これに対しAlberto Pimentelエネルギー鉱山相は会見において、同鉱山の操業は引き続き停止しているものの、市内にPronico社(Solway Investment Group社の現地法人)が保有する選鉱プラントは操業権停止措置の対象ではないため、プラントは操業を継続していると情報を訂正した。
