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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ガリウム
2021年10月27日 シドニー Whatmore康子

豪・米:豪州と米国を拠点とする研究チーム、液体ガリウムを利用してCO2を炭素質膜と酸素に分離する安価な方法を発見

 2021年10月22日付けのメディアによると、豪州及び米国を拠点とする研究チームが、30℃以上の温度で液体となる性質を持つガリウムを利用してCO2を炭素性物質と酸素に分離する安価な方法を発見したことが明らかになった。この方法は、室温において液体のガリウムナノ粒子とナノサイズの銀ロッドを含む溶媒にCO2を注入し、銀ロッドが攪拌や混合などの摩擦電気化学反応を起こすことによってCO2を炭素質の膜と酸素に分離するというものである。同研究チームによると、この分離の過程においては、1tのCO2を分離する際の効率性が92%、必要とされる電力が230kWhと、コスト額に換算して100US$/tと安価であったとされている。また、同研究チームは、このCO2の分離実験を最大2.5Lの容器で行い、この体積において1分間に体積0.1LのCO2を分離することができたとしている。同メディアによると、このCO2分離の過程で生成される炭素質膜は、リチウムイオン電池(LIB)や航空機の材料、あるいは建材に加工することが可能であるとされている。

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