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インドネシア:ジャカルタ先物取引所の錫価格、輸出好調で過去最高水準
2021年10月23日付け現地メディアによると、ジャカルタ先物取引所(JFX)で取引されている錫純棒現物市場の錫価格は2021年10月22日、1t当たり39.8kUS$の記録的な水準に達し、2019年半ばに純錫棒(tin pure bar)が取引されて以来の最高値を記録した。
錫価格は、2021年10月1日の1t当たり33.67kUS$から18.2%上昇した。
JFX社長のStephanus Paulus Lumintang氏は、錫純棒の現物市場での価格上昇は、特に輸出向けの市場需要が増加していることを示していると述べる。
また、世界的な景気回復が錫取引の増加を促した。JFXで取引される純錫棒の現物市場は、錫大手PT Timahが生産する錫の取引であり、特に輸出活動を目的としている。
JFXの輸出用純錫棒の現物市場は、2019年半ばから取引された。また、国内の錫の現物市場は2021年3月から稼働し始めたばかりである。
PT Kliring Berjangka Indonesia社長Fajar Wibhiyadi氏は、JFXの純錫棒現物市場における輸出用錫価格の上昇は、国内にも良い影響を与えると述べる。錫の輸出により、国に追加の外貨がもたらされることがわかっていること、さらに、中央政府と地方政府の両方が、既存の錫輸出のロイヤルティから歳入分担金を受け取ることに繋がるからである。
非課税国家収入の種類と関税に関する2019年の政府規則第81号によると、政府は販売価格の3%のロイヤルティを受け取るとされている。さらに、地方政府に対しては、収益分配基金(Revenue Sharing Funds)の形で配分が行われる。インドネシアの錫埋蔵量は、世界の錫埋蔵量の約17%を占めている。
