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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2021年11月11日 ジャカルタ 白鳥智裕

インドネシア:政府、ニッケルベースの産業開発を加速

 2021年11月8日付け現地メディアによると、インドネシア政府は、ニッケル系産業の開発を加速しており、特に電気自動車(EV)バッテリーのエンドツーエンドのバリューチェーンへの投資額は15.3bUS$と見積もられている。
 現在、インドネシアでは14のニッケル製錬所が稼働しているが、新たな製錬所の開発も進められており、政府は2023年までに稼働している製錬所の総数がニッケル製錬所を中心に53に達すると予測している。政府は、国家戦略プロジェクト(PSN)のステータスを提供することで、製錬所の開発を促進している。
 以上に関して、2021年11月2日及び3日に開催されたthe Indonesia Miner Conference 2021では、エネルギー鉱物資源省(MEMR)の鉱物・石炭総局の鉱物事業開発部長Sugeng Mujiyanto氏が、「製錬所開発者のPSNステータス取得を促進するために、MEMRは21の製錬所を提案しており、PSNステータスを取得することで、ライセンス取得などのプロセスを加速させることができる。」とした上で、MEMRがニッケルマット、フェロニッケル、ニッケル銑鉄、銅カソードなど、国内の鉄鋼業やその他の産業で利用可能な製錬鉱物製品の開発を奨励していると述べた。しかし、同氏は、実際にこれらの製品は、国内産業で十分に活用されていないともコメントしている。
 Indonesia Battery Corporation(IBC)のプロジェクト・マネジメント担当上級副社長でChandra氏は、「PT Antamは、今後数年間にわたって年間数百GWhの電池容量をカバーできる大量のニッケル資源を所有している。」と述べた。
 Chandra氏によれば、政府はインドネシアにおけるバッテリー産業のサプライチェーンを構築するために、世界のトップバッテリーメーカーとのパートナーシップを形成していると付け加えた。また、PT Antamが所有する東Halmahera県北Maluku州のSangaji地区は、IBCのバッテリープロジェクトのために準備されているとした。Sangaji地区は、170.57百万wmtのリモナイト(品位:Ni 1.37%)と、402.8百万wmtのサプロライト(同1.90%)が賦存している。
 CRUグループのベースメタル担当シニアアナリストEllie Wang氏は、ステンレス鋼やEV業界からのニッケル金属の市場需要の増加と、世界的な供給障害が相まって、2021年にはニッケル金属が150千t不足すると述べる。しかし同氏は、2022年にはインドネシアからの供給により、市場は黒字に転じると予測している。

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