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ニュース・フラッシュ

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2021年11月16日 北京 塚田裕之

中国:鉛蓄電池輸出が回復、2021年中の輸出は高水準を保つ可能性

 2021年11月8日付け報道によると、2021年1~9月、鉛蓄電池の輸出量は対前年同期比12.2%増の13,452.6万個、輸入量は同2.2%増の465.4万個となった。2021年1~9月の鉛蓄電池輸出における鉛含有量は約36.6~39.1万tで、対前年同期比で5.7万t増加した。
 2021年9月単月の鉛蓄電池輸出量は対前年同月比6.4%増の1,635万個で、対前月比11.3%増加した。このうち、その他の鉛蓄電池輸出量は対前年同期比7.1%増の1,288.3万個、内燃機関車用鉛蓄電池の輸出量は対前年同期比3.6%増の346.0万個である。2020年8月の輸出が対前年同月比や対前月比で減少しつつも比較的高水準の中で更に増加し、世界経済やサプライチェーンの回復が2021年9月の輸出を支えた。
 国別にみると、輸出増加分は主にアジア地域に絞られ、このうち南アジア、西アジア、東アジア及び北アジアにおける対前年同期増加量はそれぞれ145.4万個、77.8万個、12.4万個であったが、東南アジアや中央アジアはやや下落した。また、最も大きい減少は西アフリカで、対前年同月比105.5万個減少した。欧米の鉛蓄電池の輸入が旺盛なため、鉛蓄電池輸出量の増加幅は大きい。しかし最近、海外港の運送能力逼迫、運送費の高騰等が中国の鉛蓄電池輸出に影響を与え、南米、西欧州や北米への輸出量はそれぞれ対前年同月比36.1万個、22.1万個、0.5万個減となった。
 欧米経済が回復の最中、労働力不足によりサプライチェーンの回復は難しく、引き続き世界経済の回復に影響を及ぼすだろう。欧州圏のサプライチェーンが乱れている中、中国への輸出への切り替わりが進み好調傾向を保っている。数多くの地域では、輸出合計は前年同期比並みの伸びの傾向を示している。短期間においてサプライチェーンの乱れや運送力の逼迫の改善は難しく、さらに季節的な消費需要に後押しされ、第4四半期の輸出の伸びは依然支えられている。
 欧米の景気回復は鈍化の兆しを見せているが、未だ回復途上であり、労働力不足によるサプライチェーン回復の遅れは、依然として世界経済回復の妨げとなっている。欧州圏におけるサプライチェーンの正常化の兆しは、未だ見られない。こうした中、中国の輸出代替効果は引き続き大きく、大半の地域の累計輸出量は対前年比で増加基調にある。将来を見据え、サプライチェーンの混乱と短期的な輸送能力不足を短期的に緩和することは困難であり、2021年第4四半期の輸出の伸びが依然としてこれに支えられている。

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