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ニュース・フラッシュ

鉱種:
グラファイト クロム タングステン レアアース/希土類
2021年11月17日 北京 塚田裕之

中国:発展改革員会、「資源をベースとした質の高い地域発展推進『第14次五カ年計画』実施法案」を発表

 2021年11月12日付け報道によると、国家発展改革委員会(以下、「発改委」という)は、「資源型地域における質高い発展促進に関する第14次5ヵ年実施計画案」(以下、「計画案」という)を公表した。
 本計画案では、2025年までに資源型地域の資源・エネルギー安全保障能力を大幅に引き上げて経済発展の潜在力を十分に発揮させ、現代的産業システムへの革新的指導や転換の加速化や支援の多様化を図る。また、公共サービス体制を全面的に広げ、環境配慮型として住みやすい環境の基礎を築き、国民生活の幸福感を継続的に高めるとされている。
 2035年までには、資源保障を強化して経済の活性化を促進させ、美しい生態環境の元で人民が幸福を享受するという資源型地域の質の高い発展目標を基本的に実現し、全国と歩調を合わせて社会主義現代化を基本的に実現する。なお、資源型地域とは、鉱物資源開発、森林などの自然資源の採掘、加工により発展してきた特殊な地域を指す。一般に、資源型地域の生産や発展が、資源開発と深く関わっている。
 2013年、国務院が発表した「全国資源型都市の持続可能な発展計画(2013~2020年)」では、国内において資源型都市262ヵ所(山西省の大同、陽泉、呂梁や、内モンゴル自治区のOrdos、包頭のほか、吉林省の松原、通化、黒竜江省の大慶・大興安嶺地区など)を選定した。
 新しい計画案では、国の資源・エネルギーの安全保障を求め、以下3つの具体的措置を提示した。

(1)資源・エネルギーの開発と保護を統一的に計画する。戦略的鉱物資源の調査、評価、探査、開発に対する統一的な計画を強化し、安全で信頼できる資源・エネルギー備蓄、供給、保障体系を確立し、資源・エネルギー供給体系の国内需要に対する適合性を高める。資源型地域の環境に基づき、国土空間計画および用途管理を強化し、恒久的な農地、生態保護レッドライン、都市開発境界などの空間管理や境界のコントロールを実行し、資源・エネルギーの秩序ある開発・利用と保護を確保する。
(2)資源・エネルギーの利用水準を高める必要がある。重要鉱物資源の採掘や選鉱における回収率のほか、総合利用水準を高め、科学的かつ合理的な循環利用モデルを確立する。グリーン鉱山の建設を大いに推進し、既存の鉱山の改造・高度化に力を入れ、新設、拡張した鉱山はすべて基準の要求を満たす。また、戦略的鉱物資源の開発と下流業界との連結発展を推進し、資源型企業の低炭素化、グリーン化、スマート化技術の改造とモデルチェンジ・アップグレードを支持し、カーボンピーク・カーボンニュートラルを統一的に計画し、秩序正しく行う。
(3)資源エネルギー保障能力の構築を強化する。資源の賦存、開発利用などの状況に基づき、一連のエネルギー資源基地と国家計画鉱区を配置し、戦略的鉱物資源の安定供給の中核を担う鉱区を構築する。鉱産地における備蓄プロジェクトを実施し、製品、生産能力、生産地を結合した戦略的鉱物資源備蓄体系を構築する。

 また、石油、天然ガス、銅、クロム、タングステン、レアアース、グラファイト等の戦略的鉱産資源の探査に力を入れ、重要な鉱産資源の戦略的接続を徹底して行うとされている。
 資源型地域に対する革新的な発展について、本計画案では、科学技術革新能力の向上、新旧原動力の転換を加速し、産業サプライチェーンの競争力の向上を求めている。
 そのうち、5G、クラウドコンピューティング、ビックデータセンターなどの新型インフラ建設を加速させ、次世代情報技術、人工知能、集積回路、ハイエンド装備、新材料、IoT、バイオ医薬などの産業発展を奨励し、新技術と伝統産業の融合発展を推進することが求められている。その他、従来型資源系企業によるスマート工場やスマート地区の建設を支援する。
 本計画案では、資源型地域の協調発展を促進させ、資源が豊富な地域の構造転換・発展を導き、資源が枯渇した地域の持続可能な発展をサポートし、インフラの質向上と効率向上を強化する。資源が枯渇した地域での構造転換については、まず国民の生活問題を解決し、貧困層の生活を徹底的に保障し、インフラと基本的な公共サービスを充実させ、国民生活の保障水準を高めるよう求めている。国有企業が資源枯渇地域の構造転換を支援する責任を高め、投資を強化する。
 また、資源型地域のグリーン発展、生態環境の総合的管理、グリーン生産方式の形成加速などを求めており、開放的発展を加速させ、国際資源エネルギー・産業協力などに積極的に参加する。
 そのうち、資源採掘関連の各種生態保護と汚染防止措置を厳格に実行し、採掘と同時に対策を堅持させることで、資源採掘によって引き起こされた植生破壊、土壌浸食、採掘後の地盤沈下のほか、土地のアルカリ化、水位の沈下や重金属の汚染等生態環境問題を同時に解決する。
 なお、政策保障の面では、資源・エネルギー開発の秩序制約メカニズムを改善し、探査・開発の参入許可と区分管理制度を厳格に執行し、資源・エネルギー開発と都市の持続可能な発展を協調的に推進すると表明している。
 資源製品に関して、価格が市場の需給関係、資源の希少度、環境損害コストを柔軟に反映するように、価格形成メカニズムを健全化する。接続代替産業支援メカニズムを実行し、市場の決定的役割を十分に発揮させ、本代替産業の発展を推進する。
 また、資源開発の補償と利益分配・共有メカニズムを健全化し、資源開発主体が生態修復と環境整備などの面で責任と義務を負うよう監督する。資源型地域の改善や発展状況に対する動的モニタリングと評価メカニズムを完備し、資源型地域リストを適時調整・最適化するとしている。

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