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2021年11月26日 リマ 初谷和則

ペルー:鉱業・民間セクター、鉱山閉山に係るVasquez首相の発言に反発・懸念を発表、政府からは矛盾する弁明

 2021年11月19日、Vaquez首相がAyacucho州でApumayo金鉱山、Inmaculada金・銀鉱山、Breapampa金・銀鉱山、Pallancata金・銀鉱山の閉山を発表し「探鉱・採掘・閉山プロセスのいずれも一切延長は行われない。」と発言したことに対し、ペルー経団連(CONFIEP)は、本発表は法律に規定される専門機関の権限や法治国家としてのあり方を無視した首相の越権行為であるとの見解を発表した。また、鉱業石油エネルギー協会(SNMPE)は、鉱業投資を減退させるほか、4鉱山が閉山すれば54,000名の職が失われることになると警告したほか、Buenaventura社Benavides社長は、ペルー鉱業全体の法的安定性の重大な危機だと述べた。さらに、合計12会議所が加盟する2国間商工会議所協会(ACCB、日秘商工会議所も加盟)は、首相発言はペルーの投資国としてのイメージを傷つけるものであるなど、一連の影響を指摘して深い懸念を表明し、Castillo大統領に本発表の訂正を要請した。
 このような一連の反発を受け、首相府は2021年11月20日に声明を発表、4鉱山のいずれも「閉山計画書」がエネルギー鉱山省(MINEM)によって承認済みであり、その中に段階的閉鎖、最終閉鎖、閉鎖後モニタリングの実施予定年が示されていることから、本計画通りの閉山プロセス履行を政府として保証したまでであるとし、鉱業セクターに平静を呼びかけた。
 一方で2021年11月21日に報道番組に出演したChavez鉱山副大臣は、4鉱山のいずれも現時点では閉山計画書が存在しているが、本計画の期限延長に必要となる環境影響調査の修正申請を行い、環境省や持続可能環境投資許可庁(SENACE)による審査の結果承認が得られれば操業の継続や延長は可能だとし、政府が一方的に閉山を行おうとしているというのは誤った解釈だと説明した。
 そして、2021年11月22日Castillo大統領は「現行法に反する一方的な決定が行われることはない。」とし、政府は社会・環境的に責任ある鉱業投資を推進するとの方針を表明した。

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