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ニュース・フラッシュ

鉱種:
レアアース/希土類 アルミニウム/ボーキサイト ニッケル
2021年11月26日 ジャカルタ 白鳥智裕

インドネシア:Joko大統領、ボーキサイト及び銅の輸出停止に言及

 2021年11月18日付けで内閣秘書室は、Joko大統領のボーキサイト及び銅の輸出停止に言及したスピーチを掲載した。以下は、スピーチの抜粋である。
 インドネシアはニッケルの輸出を停止した。2022年はボーキサイトの輸出停止を目指す。製錬所の準備ができ次第、ボーキサイトの輸出を停止する。したがって、私たちは雇用を創出し、川下産業を発展させ、国を工業化することができる。ボーキサイトの「輸出」を停止した場合、2023年には銅の輸出を停止する。Gresikでの製錬所の建設が完了したら、銅の輸出を停止する。なぜこれを行うのか。それは、できるだけ多くの付加価値と雇用を生み出したいからである。他の国々はそれを実現し始めた。そして、彼らはそれが好きかどうかにかかわらずインドネシアに投資するか、私たちの国とパートナーシップを持たなければならない。
 ニッケル鉱石を例に挙げると、鉄鋼に加工されるとその価値は10倍に増加する可能性がある。輸出の大幅な増加は付加価値に起因する。ニッケル製品の輸出額は、10月の時点で16.5bUS$に達しているため、年末までに20bUS$の収入を見積もっている。ニッケルを他の製品に加工した場合、1つの製品が35bUS$の収益になると予測する。これはボーキサイトや銅にも適用される。貿易収支を改善し、経常収支は改善する効果があるにも拘わらず、付加価値を推進しない理由はないだろう。鉄鋼に関しては、それが中国との貿易収支赤字の原因であった。2018年の貿易収支は-18.4bUS$だった。この数字は2020年には-7.85bUS$で、徐々に減少した。理由は、製品に加工された鉄鋼とニッケルのためである。2021年10月の時点で、貿易収支は-1.5bUS$である。私は中国との貿易収支が2022年にプラス成長することを期待する。
 付加価値化をボーキサイト、銅、鉛、レアアースに適用すると、そこから発生する外貨が想像できる。同じ戦略が必要である。下流の産業開発、工業化がどのように行われるかを知ることは重要だが、さらに重要なことは、それをどのように統合するかである。ニッケルは銅と統合され、鉛と統合され、ボーキサイトと統合される。統合すれば、最終製品はインドネシアの原料だけで作られる。たとえば、電気自動車(EV)のすべてのコンポーネントがローカルコンテンツを使用する。レアアースに対して、半導体も国内で処理する必要がある。そうすれば、投資家が開発するようになる。原材料をもっていることから、輸出をやめたいと人々は気づき始める。リチウム電池等の拡大は言うまでもない。原材料の輸出をやめることで、より多くの利益を得ることができ、多くの雇用機会を生むことができると楽観的である必要がある。

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