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2021年11月29日 リマ 初谷和則

ペルー:政府、Ayacucho州4鉱山閉山に係るVasquez首相発言を事実上撤回

 2021年11月19日に、Vaquez首相がAyacucho州でApumayo金鉱山、Inmaculada金・銀鉱山、Breapampa金・銀鉱山、Pallancata金・銀鉱山の閉山を発表の上、「探鉱・採掘・閉山プロセスのいずれも一切延長は行われない。」と発言し、これら鉱山の操業企業はじめ鉱業・民間セクターから強い懸念や反発が起こったことに関して、2021年11月24日に首相府は、本発言を事実上撤回する声明を発表した。
 「鉱業石油エネルギー協会(SNMPE)との対話」と題された本声明において、政府は、大・中・小規模民間投資の予見可能性や、社会・環境的改善などの原則に基づく法的安定性のもと、基本的権利や現行憲法、法制度、自由な企業活動を尊重すると表明した。
 その上で、先の(Ayacucho州4鉱山に関する)発表に関しては、政府は法的要件を履行し、現行の許認可を有する鉱山に対し、一方的な操業停止や撤退の要請を行うことは無いと表明した。さらに、鉱山企業は現行法規に基づき、探鉱や採掘の許認可の延長や修正を申請することができる一方で、管轄当局は法の定める市民参加プロセスや透明性を履行しつつ、これら申請の審査を行わなければならないと説明した。
 また、企業による提出後、管轄政府機関により承認された閉山計画書(鉱山の段階的閉鎖、最終閉鎖、閉鎖後モニタリングに関する計画書)とその修正書は、持続的な環境法規則の枠内における閉山実施を目的として、国家が現行法に基づき管理するものであると説明した。
 さらに、政府はどのような主体であれ全ての暴力を拒絶する一方、社会的抗議は国民が持つ正当な権利であると表明した。
 最後に、政府は鉱山企業と活動影響下エリアの住民との積極的かつポジティブな関係に向けた新たなアプローチ推進を模索し、地域コミュニティによる環境への懸念に対処する方針を示した。また、このアプローチは社会争議に対する真の持続的な解決を実現し、現行法に基づいて企業活動を行うために必要な社会平和を生むための新たな取り組みであると表明した。
 本声明についてSNMPEは、「首相府がAyacucho州の鉱山の一方的な閉鎖や撤退要請を却下し、現行法を尊重する声明を発表したことはポジティブな措置である。」と評価したほか、SNMPEは今後もペルー政府と共に鉱業の持続性や競争力強化に取り組んでいくとの意向を示した。その一方で政府に対しては、法治国家として国内外からの投資家にとって信頼できる対象国としての明確なルールの保証を要請したほか、投資家による不信感をもたらす矛盾したメッセージや行為を是正し、経済再生に必要な投資促進措置を講じるよう提言した。

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