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ニュース・フラッシュ

鉱種:
リチウム リン
2021年11月29日 北京 塚田裕之

中国:工業情報化部、LIB関連のパブリックコメントを公表

 2021年11月18日、工業情報化部電子信息司は、「リチウムイオン電池業界規範条件(2021年版)」(以下「規範条件」)及び「リチウムイオン電池業界規範公告管理方法(2021年版)」のパブリックコメント(以下、パブコメ)を公表した。このうち「規範条件」は、業界の技術進歩等を奨励・指導するガイダンス文書であり、行政審査・認可の強制力を持たないものである。
 近年、電気自動車(EV)市場の急速な拡大を受け、中国国外のリチウムイオン電池(LIB)市場は新たな生産拡大競争に入り、中国国内企業の生産能力も急速に拡大している。
 今回の「規範条件」には注意すべきポイントが3つある。
(1)企業が単に生産能力を拡大するのではなく、技術革新を行い、製品の品質を高め、生産コストを削減することに重点を置く。つまり、中国政府は産業の発展をサポートすると同時に、注力するポイントを「量」から「質」に移している。
(2)「規範条件」の中にリン酸鉄リチウム電池(LFP)のエネルギー密度を設定した。駆動型電池はエネルギータイプとパワータイプに分けられ、このうちエネルギータイプのバッテリーの場合、エネルギー密度を180Wh/kg以上、電池パックの場合は120Wh/kg以上に設定した。パワータイプのバッテリーの場合、電力密度は700W/kg以上、電池パックの場合は500W/kg以上に設定した。電池サイクル寿命は1,000回以上かつ容量維持率を80%以上に設定した。この条件は、ニッケル含有量の高い三元系リチウム電池にとってはさほど難しくないものとされている。
(3)企業が製品の最初の設計段階で資源回収を付け加え、LIBの生産、販売、使用、回収といったライフサイクル全体の総合管理を奨励すると提示した。
 また、このパブコメは、企業の研究開発にも条件を提示した。その研究開発費用は、当年の当該企業の営業収入の3%を下回らないこととなっている。

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