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ペルー:MMG社、2021年12月半ばのLas Bambas銅鉱山操業停止を発表
2021年12月3日、MMG社は、Cusco州Chumbivilcas郡における道路封鎖の継続を理由として、2021年12月半ばにLas Bambas銅鉱山(Apurimac州)の操業を停止する見通しを発表した。
同社は、道路封鎖が行われているのは本鉱山から200kmの地点であり、2021年11月30日に政府や地域コミュニティとの協議を実施したものの、同社にとって地域コミュニティによる要望は過剰に商業的なものであったことから合意に至らなかったと説明した。そして、道路封鎖により原料や物流などの供給が制限されていることから次第に操業を縮小せざるを得ず、2021年12月半ばには操業停止となる見通しを明らかにした。また、現在鉱山におけるストックパイルは50千t(銅純分換算量)に増加した一方、2021年における生産量は11月末時点で278千tに留まり、現時点で12月の生産量見通しは不明であるとコメントした。
さらに、今回の封鎖で2016年の本鉱山の操業開始以降、道路封鎖の合計日数は400日に達したとし、同社としては建設的な協議を行いたいものの、外部勢力の介入やコミュニティから同社への不当な要求、長期的な合意形成が不可能であることなどが、Las Bambas銅鉱山における操業や将来的な投資、さらには地域への経済貢献の足かせとなっていると説明した。
この発表を受けて、鉱業石油エネルギー協会(SNMPE)は、Las Bambas銅鉱山の損失は9.5mUS$/日に上るほか、2021年の生産量は当初見通しの450千tを大幅に下回り270千tになるとコメントした。さらに同社は鉱山拡張に2bUS$の投資を計画しているが、現在のように安定的な操業が保証されない状況では、投資の実施について再検討する可能性も出てくると警告した。
他方、Gonzalesエネルギー鉱山大臣は、2021年11月30日の協議には大臣自身も出席し、15日後に再度協議会を開催することが合意されたとしたほか、何らかの誤解が生じた可能性があるとし、対話による事態打開に取り組みたいとコメントした。
