閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石
2021年12月15日 リマ 初谷和則

ペルー:鉱業石油エネルギー協会、南部鉱物輸送道沿いの鉱山建設プロジェクト14件の延期リスクを指摘

 Cusco州Chumbivilcas郡における南部鉱物輸送道の封鎖が続く中、2021年12月7日付け現地紙によると、鉱業石油エネルギー協会(SNMPE)は、Las Bambas銅鉱山(Apurimac州)の操業が停止された場合、本道路沿いの他の鉱業プロジェクトの実施が今後も延期され続ける可能性があると警告した。
 エネルギー鉱山省(MINEM)によれば、本道路が通過するApurimac州、Cusco州、Arequipa州では現時点で合計14件の鉱山建設プロジェクト(投資総額18,238mUS$)が存在するが、具体的な計画日程が示されているのはLos Chancas銅プロジェクト、Zafranal銅プロジェクト(共にArequipa州)、Trapiche銅プロジェクト、Chalcobamba Fase I銅プロジェクト(共にApurimac州)の4件(投資総額4,966mUS$)のみとなっている。
 また、このうちLos Chancas銅プロジェクトはプレFSが終了しているが、COVID-19感染拡大前は2025年とされていた操業開始が現在2027年予定とされているほか、Zafranal銅プロジェクトでも操業開始が2024年から2026年に変更されている。またChalcobamba Fase I銅プロジェクトにおいても、現在2023年から2025年に変更されているが、Minera Las Bambas社は、現状を鑑みて本プロジェクト(投資額2,000mUS$)の実施そのものを見直す方針を明らかにしている。
 なおMINEMは2019年時点まで、本道路沿いには15件の鉱山建設プロジェクトが存在し、そのうちPampacancha銅プロジェクト(Cusco州)、Haquira銅プロジェクト(Apurimac州)、Coroccohuayco統合プロジェクト(Cusco州)、Pampa de Pongo鉄プロジェクト(Arequipa州)の4件が2020~2021年に建設開始すると発表していたが、現在までに鉱山建設が実現しているのはPampacancha銅プロジェクトの1件のみとなっている。

ページトップへ