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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2021年12月15日 ジャカルタ 白鳥智裕

インドネシア:国内の加工ニッケル生産量の国内出荷率はまだ低い

 国内で精錬されたニッケル加工品の国内出荷率は、下流産業の不足と技術の大規模な応用がまだ行われていないことから、依然としてかなり低い。
 インドネシア加工精製企業協会(AP3I)のPrihadi Santoso会長によると、国内でのニッケル精錬製品の受け入れは、まだ総生産量の5%以下である。製錬所で加工されたニッケル製品の約95%は、いまだに多くは従来から輸出をしている国、特に中国に輸出されている。そのため、国内のニッケル加工製品の輸入先としては、依然として中国が中心となっている。
 インドネシア・ニッケル鉱業協会のデータによると、2021年末までにニッケル加工品生産量は2百万tに達する。内訳は、ニッケル銑鉄が664,746t、鉄ニッケルが1.3百万t、ニッケルマットが72,785tである。この数字は、2021年末まで増え続けると予想されている。
 Mineral One Data Indonesia(MODI)によると、ニッケル銑鉄は生産量の73.7%、73,563tが販売されている。また、フェロニッケル生産量の62.09%にあたる949,887tが販売され、ニッケルマットは63,389tが販売された。
 Prihadi氏は、国内でのニッケル加工品の吸収率が低いのは、国内の技術、教育、最小限の人材等いくつかの事柄が主な障害になっている、としている。
 これまでのところ、ニッケルの加工・精製に投資しているのは大企業だけである。この企業は、実はニッケル加工を輸出するための古くからの市場を持っている。ニッケル加工の仕向国のひとつが中国である。精製したニッケルの取り込みを増やすためには、政府の政策が必要である。

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