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2021年12月16日 リマ 初谷和則

ペルー:Francke経済財務大臣、鉱業セクターにおける課税率3~4%引き上げの可能性を示唆

 2021年10月27日に政府が鉱業税制を含む税制改正などを目的として申請した立法権授権(2021年11月1日付 ニュース・フラッシュ:政府、国会に対し鉱業税制改正などを目的とする立法権の授権を申請参照)に関し、国会の経済財政委員会や憲法委員会は2021年12月第2週に審議を行った一方で、国会本会での審議は2021年12月第3週に行われる予定となっている。
 本件について、2021年12月12日の報道番組に出演したFrancke経済財務大臣は、政府が税制改正に関するアドバイス業務を委託したIMFの仮報告書は、ペルーの鉱業税制には課税強化の余地がある旨指摘されたとし、その根拠としてペルーの課税率は41.7%である一方、チリ47.1%、ブラジル47.9%、カナダ49.9%、モンゴル55.2%、DRコンゴ70.7%であることを述べた。さらに同大臣は、経済財務省(MEF)としては鉱業セクターにおける課税率を現在から3~4%引き上げたいとの考えである旨明らかにした。その一方で、本報告書に関しては未だIMFの内部手続きが完了していないことから、公表することができないとコメントした。
 これに対して別の報道番組に出演したCastilla元経済財務大臣は、政府による鉱業税制や所得税の改正提案はペルーに対する投資意欲を減退させるものだと指摘の上で、国会が政府に立法権を付与するには、前提として透明性や十分な情報提供が必要だとしたほか、税制改正により影響を受ける一連の投資プロジェクトを考慮すべきだとコメントした。さらに鉱業プロジェクトに関しては、社会争議が深刻化する中での増税は、経済回復や法的安定性にマイナスに作用すると意見した。また、Francke現大臣が、立法権付与(による増税)が実現しない場合12bUS$の歳入が失われ公共投資プロジェクトに多大な影響が及ぶと発言したことに関しては、先に承認されたばかりの(2022年度)予算は増税分を考慮したものではなく、本発言は全く事実無根であると批判した。最後に、IMFの見解は現時点では仮報告書であるほか、最終報告書も具体的なリコメンデーションを行う性質のものではなく、あくまでもリファレンス文書であるとの見解を示した。
 なおVasquez首相は、政府の提案する税制改正は大多数の国民にとって有益なものだとコメントした一方で、地方政府による鉱業Canonや鉱業ロイヤルティの利用状況が振るわないのには構造的な問題が存在すると指摘、本状況を改善すべく制度改正を検討する必要があるとの考えを示した。

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