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中国:内蒙古自治区、レアアース産業発展計画案(2021~2025年)発表
2021年12月22日付け報道によると、内蒙古工業情報化庁は「自治区新材料産業発展計画案(2021~2025年)」を発表した。本案によると、新材料産業を戦略的新興産業の育成方針に組み入れ、2025年までに新材料産業の生産額を2,300億元までに引き上げ、工業生産額に占める割合を2020年の3.6%から10%程度にまで拡大することを目標としている。このうち、レアアース関連分野においては、以下を掲げている。
(1)新材料産業の規模を徐々に拡大して革新的能力や競争力や持続可能な発展能力を強化し、製品を最適化した上で、構造転換と高度化を図る。2025年までに、生産能力目標を鉄鋼材料400万t以上、非鉄金属材料200万t以上、希土類新材料20万t以上、シリコン材料100万t以上、建築材料及び非金属鉱物材料160万t以上、炭素材料100万t以上、化学工業材料200万tに設定する。新産業の生産額目標を2,300億元程度に設定する。
(2)風力発電用途において競争力を保ち、建設機械用高強度鋼や耐摩耗鋼の市場占有率の更なる拡大を図る。
(3)次世代レアアース熱処理レール、磁気浮上式レール用F形鋼、高耐摩耗重負荷鉄道用レアアース鋼レールなどといった重負荷鉄道用レール、及び沿海、湿気型トンネル用など高腐食環境の下で適用する耐食性鋼レールを主に開発する。
(4)高純度アルミニウム、レアアース(ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、スカンジウム、エルビウム)アルミ合金、アルミ粉末・アルミニウム銀パルプ材料を開発する。18万t規模の希土類アルミニウム合金プロジェクト建設を推進し、生産規模20万t/年のアルミ粉末・アルミ銀パルププロジェクトのフル稼働を支援する。
(5)レアアース資源のエコ・効率的且つ価値の高い活用によって、レアアース産業を大きく発展させる。2025年までに、レアアース現地転化率80%以上を目指し、生産能力を磁石材料15万t、水素吸蔵材料1万t、研磨材料5万t、触媒材料及補助剤1万t、純度の高い希土類金属・合金材料2万t以上に設定し、レアアース新材料の生産額を350億元とする。
磁石材料:高性能の磁石材料を開発する。
水素吸蔵材料:ハイブリット車(HV)用の水素吸蔵材料及び部品を開発する。
研磨材料:高性能の研磨粉末、液体研磨剤、ナノ規模酸化セリウム・研磨粉末(液)等を開発し、品質を高める。
触媒材料及び補助剤:鉄鋼、セメント、ガラス、自動車、火力発電、石油化学工業などの業界での実用化について、触媒や接触分解等触媒材料系列製品を開発し、PVC安定補助剤プロジェクトの建設を推進する。
(6)包頭レアアースハイテク産業開発区、達茂巴潤工業団地など5か所の団地に希土類新材料産業を配置する。
