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ニュース・フラッシュ

鉱種:
リチウム
2022年1月31日 北京 塚田裕之

中国:盛新リチウム能、2021年純利益が30倍増加

 2022年1月25日、盛新リチウム能集団股份有限公司(Shenzhen Chengxin Lithium Group Co.,Ltd.)が発表した業績予想によると、同社の2021年の純利益は対前年比29.54~32.85倍の8.3~9.2億元になり、上場以来最高値の見込みである。
 同社によると、2021年に新エネルギー業界が急成長し、特に川下分野でリチウム塩類(炭酸リチウム、水酸化リチウム)の需要が伸びているという。2021年上半期までに、同社のリチウム塩類の生産能力は4万t/年に、営業収入におけるリチウム塩類製品の比率は87%に達した。これらのユーザー企業には寧徳時代新能源科技股份有限公司(CATL)や中創新航科技股份有限公司(China Lithium Battery Technology Co.,Ltd.)等が含まれる。
 また、贛鋒リチウム業股份有限公司(Ganfeng Lithium Co.,Ltd.)の2021年の純利益は48~55億元で、対前年比368~436%増加した。
 一方で、億緯リチウム能股份有限公司(EVE Energy Co.,Ltd.)を含む電池メーカーは、昨今のリチウム価格上昇がコストに影響してきているという。関係者の話によると、大半の電池メーカーは原材料価格の高騰による影響を自社内で消化しているため、自社の粗利益率は低下している。同社の2021年の純利益は27.3~30.6億元と、対前年比65~85%増加に留まった。2021年、同社は川上のサプライチェーンに対し計100億元以上を投入し、原材料価格高騰の影響緩和を図った。これにより、2023年初めには原材料価格の高騰問題が解決するという。

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