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コロンビア:貴金属取引透明化のデジタルプラットフォームTrazoroが始動
2021年1月27日付け現地紙によると、金など貴金属の取引におけるトレーサビリティを保証し、違法採掘から生じる問題を防ぐため、3人の技術者によりデジタルプラットフォームTrazoroが開発された。
Trazoroの共同開発者であるCarlos Andres Mejia氏によると、このベンチャー事業はRuta N(Medellín市役所、Medellín公社、通信会社により創設されたビジネスイノベーションセンター)で始まったもので、開発されたTrazoroは、当局に登録されている全ての鉱業生産者や小規模採掘者等の情報を一元化することで、デジタルフットプリントを使ってその人物が実在するかどうかを検証するとともに、文書の改ざんを防ぐことを目的としている。
また、ブロックチェーン、IoT、ビッグデータなどの第4次産業革命技術を適用し、コロンビアでの金など貴金属の取引のトレーサビリティを保証している。これにより、金の購入、輸出、受取を合法的に行うことが可能となる。
さらにMejia氏によると、コロンビア国内では、鉱業セクターが金融セクターに未だ信用されていないため、鉱業関係者が金融サービスにアクセスすることが難しい。そのため現金支払いが実施されるが、現金取引の場合、DIAN(国税庁)は現金支払いのコストを認めない。Trazoroの利用により、マネーロンダリングがないことを保証でき、鉱業セクターの金融サービスへのアクセスがより容易となる。
また、Trazoroはこれまでに、2,200件の取引を現金化し、10トレーダーにサービスを提供してきた。2022年の目標は、2万件の取引と、10万人のトレーダー及び10の輸出業者にサービスを提供すること、さらに、小規模採掘者20%への普及も目指している。
