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鉱種:
アルミニウム/ボーキサイト その他
2022年3月7日 北京 塚田裕之

中国:鉄鋼、電解アルミニウム等の主要産業のエネルギー消費規模を厳格に管理

 中国国務院新聞弁公室は2月28日、産業と情報技術の安定的な運行と品質向上を促進する会議を開き、2022年に産業のグリーン・低炭素を着実に推し進めるために具体的にどのような取り組みを行うかについて、工業情報化部の肖亜慶部長は、鉄鋼、セメント、板ガラス、電解アルミニウムなどの産業の能力置換政策を厳格に実行し、高エネルギー消費、高排出、低レベルプロジェクトの盲進を断固として抑制すると発言した。特に鉄鋼などの基幹産業におけるエネルギー消費規模を厳しく管理する必要がある。
 肖亜慶氏によると、「二酸化炭素排出ピークアウトとカーボンニュートラルを実現することは、広範且つ深遠な変化であり、高品質の発展を推し進めるための固有の要件であり、必然的な選択でもある。」と述べた。産業分野のエネルギー消費量は、国全体の消費量の約65%を占めており、省エネやCO2削減の主要分野の一つである。タイトなスケジュールで、非常に重く困難なこの目標を達成することは、大きな挑戦であると同時に大きなチャンスでもある。グリーン・低炭素産業の発展は、産業経済の発展に新しい成長空間、革新的原動力及び発展の機会を与える。グリーン開発、低炭素開発のためにできること、探せる分野はたくさんある。
 工業情報化部は、主に次の面から業務を進める。
(1)トップレベルの政策設計を強化する。国務院が公表した「2030年までの二酸化炭素排出ピークアウト行動計画」を実行し、工業分野における二酸化炭素排出ピークアウト行動を積極的に行い、工業分野及び重点産業に二酸化炭素排出ピークアウト行動計画を導入する。鉄鋼、建築材料、石油化学、非鉄金属などの産業に焦点をあて、業界の特徴と実際の発展を組み合わせ、各区分と産業における一連の特別政策を制定し、工業分野における二酸化炭素ピークアウト達成に向けて着実に、科学的に、秩序立って推し進める。
(2)産業の深層的な再編を秩序立てて推し進める。主要産業の供給側の構造改革を深化させ、二酸化炭素排出削減に寄与する産業構造の構築に力を入れる。鉄鋼、セメント、板ガラス、電解アルミニウムなどの各業界で生産能力の置換政策を厳格に実行し、高エネルギー消費、高排出、低レベルのプロジェクトの盲目的な開発を断固として抑止する。特に鉄鋼などの基幹産業におけるエネルギー消費規模を厳しく管理する必要がある。
(3)製造業におけるグリーン・低炭素化行動を実施する。グリーン・低炭素アップグレードと転換を重視したカタログを公表し、重点産業のグリーン・低炭素アップグレードと転換を指導し、重点産業や分野における低炭素技術革新とデジタル転換を推し進める。産業資源総合利用実施計画を実施し、省エネ特別監察と省エネ診断サービスを強化する。グリーンデータセンターの育成を加速し、実証と牽引作用の役割を果たし、主要産業の二酸化炭素排出ピークアウト公共サービスプラットフォームを構築する。
(4)グリーンで低炭素な製品供給システムを構築する。グリーン製造システムを充実させ、製品のグリーン設計を継続的に強化し、多くのグリーン設計モデル企業を築く。太陽光発電、風力発電、省エネモーターなどの設備供給を拡大し、スマート太陽光発電産業の革新的発展のための特別行動を行い、風力発電設備産業チェーンを拡充する。自動車燃費と新エネルギー自動車ダブルクレジット管理制度を改訂する。新エネ車の普及や実用に力を入れ、エコスマート船舶を精力的に開発し、グリーン建材製品の認証促進を行い、地方でグリーン建材活動を展開する。グリーン・低炭素製品の供給を強めることによって、エネルギー、交通、都市・農村建設などの分野で、二酸化炭素ピークアウトを達成できるようにサポートする。

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