閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
カリウム
2022年3月8日 バンクーバー 佐藤佑美

加:Nutrien社、加大手鉄道会社の労働組合によるストライキ通告に対する連邦政府の介入を呼び掛け

 2022年3月4日付け地元メディアによれば、肥料大手Nutrien社は、鉄道サプライチェーンの混乱による深刻な影響を回避するため、Canadian Pacific Railway(CP)社の従業員約3千人を代表する労働組合のストライキ通告に対して、連邦政府に介入を呼び掛けた。労働組合は賃金、福利厚生、年金を含む待遇改善を要求しており、交渉が決裂した場合には3月16日にストライキを決行するとしている。肥料向けカリウムに関して、カナダはロシア、ベラルーシに並ぶ主要生産国である。欧米諸国によるベラルーシに対する経済制裁に加え、ロシアのウクライナに対する軍事侵攻により世界的な食糧供給が危ぶまれる中、カナダ産のカリウム需要が高まっている。Nutrien社は、現時点ではこれ以上のネガティブな影響を受けるわけにはいかないとし、連邦政府の支援を期待している。
 CP社の鉄道網はカナダ南部から米国北東部にかけて敷設されている。2021年の売上高(7.995bC$)のうち、穀物は22%(1.684bC$)、エネルギー・化学・プラスティックは20%(1.563bC$)、金属・鉱物・消費財は9%(728mC$)、石炭は8%(625mC$)、カリウムは6%(463mC$)を占めている。

ページトップへ