閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
その他
2022年3月24日 バンクーバー 佐藤すみれ

メキシコ:Oaxaca州南東部自治体議会が鉱業活動の禁止を宣言、反鉱業運動が近隣自治体で強まる

 2022年3月20日付け報道によると、Oaxaca州南東部のSanto Domingo Zanatepec自治体議会は、同自治体内におけるあらゆる鉱業活動の禁止を宣言した。今回の宣言に至った経緯には、隣接するSan Miguel Chimalapa自治体に加Minaurum Gold社が保有するSanta Marta金・銅プロジェクトが関連する。2018年中旬以降、San Miguel Chimalapa自治体および与党Morena(国家再生運動)に所属するDomínguez Flores下院議員らが、露天掘り鉱山開発による農地や河川の汚染を警鐘し、以降、近隣住民は開発に強い反対を示してきた。2020年9月には、360を超える団体や個人が、Santa Martaプロジェクトの開発に反対する国際マニフェストに署名し、その後同年11月にはSan Miguel Chimalapa自治体が、同自治体における鉱業活動の禁止を宣言するに至った。これらの流れに続き、Santo Domingo Zanatepec自治体議会において今回の宣言がなされることとなり、地元住民は、自治体レベルからの訴えは、巨大プロジェクト開発を阻止するための組織の表れであると強調した。
 なお、Santa Martaプロジェクトの鉱業権近隣には13千haをめぐるエヒード間の農地紛争が存在しており、鉱山開発がこの問題に衝撃を与えかねないとの見通しが報じられた。

ページトップへ