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ベトナム:ニッケル需要が増加の見込み
2022年3月29日付け現地メディアによると、輸送の電化に向けた世界的な動きの最前線に立つ可能性があるため、ベトナムのニッケル需要は引き続き増加すると専門家は述べている。
ハノイ鉱業地質大学のNgo Xuan Thanh氏によれば、世界のニッケルの約70%はステンレス鋼生産用、17%は「超合金」用、7%はメッキ産業用であると述べている。残りは、充電池、触媒、その他の化学薬品などの他の分野で使用されており、現在、世界のニッケル生産量のうち、電池用のニッケル金属が占める割合は約4%であるとしている。
今後、電気自動車(EV)用電池に使用されるニッケルの量が増えれば、ニッケルの世界需要は大幅に増加する。さらに、ステンレス鋼製造業の成長を背景に、ニッケル消費量は今後も増加し(2019年の2.4百万tから2025年には2.8百万tへ)、年率約2.2%の成長が見込まれている。
なお、鉱業冶金科学技術研究所のDao Cong Vu氏によると、ベトナムの総ニッケル埋蔵量と資源量の合計は、ニッケルとして3.6百万tと推定されており、主にThanh Hoa省(3,067,020t)、Son La省(420,523t)、Cao Bang省(133,677t)に集中している。
ニッケル資源の多くは、Co Dinh Chromite Mine(Thanh Hoa省)のクロム鉱石中の随伴鉱物の形で存在し、有効な回収方法はない。Son La省とCao Bang省のニッケル鉱石は、主にニッケル-銅の拡散鉱(diffused ore)である。
2018年、Nguyễn Xuân Phúc首相は2025年までに金、銅、ニッケル、モリブデン鉱石を開発する計画を承認した。