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ニュース・フラッシュ

鉱種:
プラチナ パラジウム PGM(白金族) ロジウム
2022年5月9日 ヨハネスブルグ 栗原政臣

南ア:Implats社、パラジウム価格は供給不足のため今後数年間は上昇すると発言

 2022年4月11日付けメディアによると、触媒コンバーターに使用されるパラジウムとロジウムの価格は2022年に入ってから30%以上上昇しており、Impala Platinum(Implats)社のNico Muller CEOは、新規プロジェクトへの大規模な投資が行われないことも価格上昇要因と述べた。同CEOは2022年4月7日のインタビューにおいて、基本的な市場の動きは少なくとも今後4~5年かさらに長期間、PGM価格を強力に支持するだろうと述べた。ロシアは世界のパラジウムの約40%を生産しており、政府の制裁対象にはなっていないものの、2022年4月8日にLME市場が、唯一認可しているロシアの精錬所2社に対し市場向けのプラチナとパラジウムの鋳造を停止し、供給途絶に対する懸念から価格が上昇した。同CEOは、PGM鉱山会社は需要減少にもかかわらず市場を供給過多にした過去の失敗から教訓を得ており、今後は価格の上昇期間が短い伝統から脱却するとし、業界全体が健全なキャッシュフローを得られる時期に来ている、と述べた。さらに同CEOは、欧州の顧客がこれまで以上に南アに供給を求めるようになり、金属の動きが再バランスすると予想しており、現在、ロシアからパラジウムを調達するしかない企業が代替供給源を定めると同時に供給契約も変化し始めるだろうと述べた。
 一方、RMB Morgan Stanley社のアナリストは、2022年4月7日付けのメモで、長期的に堅調であることが基本ケースであるとしながらも、PGM鉱山会社はインフレ上昇とサプライチェーンの制約を背景とした世界の自動車生産の軟化による短期的リスクに直面するかもしれないとした。またStandard Chartered社のアナリストSuki Cooper氏は、中国による新型コロナウイルスに関する規制再開と価格の高騰・変動に対応した代替品の加速もリスクに含まれるとし、この場合パラジウムの供給過多が2022年下半期に集中し146千ozの不足から200千ozの過剰へと転じる可能性がある、とした。

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