閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
亜鉛
2022年5月11日 ロンドン 倉田清香

その他:ILZSGの亜鉛需給予測、2022年は292千t供給不足

 2022年4月26日及び27日、国際鉛亜鉛研究会(ILZSG)がオンライン開催され、2022年の亜鉛需給について公表された。その結果、2022年の需給バランスは292千tの供給不足と予測した。
 供給面では、亜鉛鉱石生産量は、2021年の対前年比4.1%増に引き続き、2022年は同3.9%増の13.28百万tと予測した。豪州、インド、カザフスタン、メキシコ、南ア及び米国における生産量の増加がけん引、中国も対前年比2.3%増の見込みである。一方、ブルキナファソ、カナダでは生産減の見込みである。
 亜鉛地金生産量は、2021年の対前年比0.4%増から上昇し、2022年は同0.9%増の13.97百万tと予測した。中国が同2.5%増と加速するほか、豪州、インド、日本、韓国、メキシコ、米国及びトルコで生産増の見込みである。欧州では電力価格の急騰により、多くの製錬所で生産への悪影響が生じており、フランス、イタリアでの生産抑制をはじめ多くのエリアで生産減が見込まれるほか、ブラジル、ペルー、カナダでも生産減の見込みである。
 需要面では、亜鉛地金の消費量は、2021年のポスト・パンデミックの急回復(対前年比5.7%増)の後でもあり、2022年は対前年比1.6%増の14.26百万tと予測した。中国は対前年比1%増の見込み、インド、日本、韓国、メキシコ、トルコ及び米国でも消費増が見込まれる一方、欧州では、ロシア、ウクライナを中心に消費量は減少する見込みである。

ページトップへ