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ニュース・フラッシュ

鉱種:
リチウム リン
2022年6月14日 北京 忽滑谷諒子

中国:リン鉱石価格の高騰が継続

 2022年6月1日付け当地報道によると、現在、中国国内のリン鉱石スポット価格が高騰しており、2022年5月31日時点の価格は対前年同期比78.43%増の910元/t(約18,200円/t、20円/元で試算)となった。
 価格高騰の背景は、現在、中国国内で違法採掘や盗掘等の検査が大々的に行われており、リン鉱石の最大生産拠点である湖北省の鉱山も対象となっている。この検査は2022年12月末まで継続される見通しで、リン鉱石供給に大きな影響を与えている。(※湖北省の2021年のリン鉱石生産量は全国の46%を占めた。)
 また需要面では、従来の農薬や化学肥料向け需要に加え、新エネルギー自動車向け需要が爆発的に伸びていることが挙げられる。
 中国銀行研究院のアナリストは、「リン鉱石は再生不可能な資源であり、長年にわたる開発を経て、中国の良質なリン鉱石資源は大量に消費され、戦略的鉱物資源の保護的な採掘の観点から規制が年々強まっている。環境保護政策の厳格化は企業の開発意欲を低め、国内のリン鉱石供給は徐々に引き締まった。農薬、化学肥料などの川下産業の伝統的リン鉱石需要が維持されると同時に、新エネルギー車の爆発的な増加により、大量のリン酸鉄リチウムの需要が高まっている」「2021~2025年の中国のリン酸鉄リチウム向けのリン鉱石需要年平均成長率は60%以上で推移し、2025年の需要は3.7百万tにまで拡大する」と指摘している。また、価格高騰により、今後リン化学工業向け投資はより上流にシフトし、産業チェーン全体が長期的な利益を受ける可能性があることについても指摘している。

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