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ニュース・フラッシュ

鉱種:
その他 水銀
2022年6月16日 リマ 初谷和則

ペルー・エクアドル:違法鉱業、国境地帯で拡大

 2022年6月13日付け現地紙によると、ペルーとエクアドルの国境地帯において金の違法採掘が拡大し続けている。
 このうち、ペルー・エネルギー鉱山省によると、Piura州の違法鉱業従事者1万人のうち70%が集中するAyabaca郡Suyo区のTroncos区長は、エクアドルとの国境となっているMacara川の両岸でエクアドル人違法鉱業従事者による採掘が行われていると報告している。また、エクアドルの鉱業統制管理機構(ARCOM)により、本エリアのエクアドル側に鉱区は付与されていないことが確認されている一方で、ペルーの警察や検察が取締りを行ってもすぐに活動が再開される中、水銀やシアンによる河川や農業用水の汚染を恐れる住民自らが違法鉱業に立ち向かわなければならないと説明している。
 同様にエクアドルとの国境地帯であるAmazonas州Condorcanqui郡Cenepa区でも、2022年5月22日に先住民コミュニティ自らが違法鉱業キャンプに介入し7名の違法鉱業従事者が検察に引き渡されたものの、すぐに釈放され、現在より多くの違法鉱業従事者が活動しており、住民側のリスクが高まっている。
 こうした中、2022年6月2日にGavidia防衛大臣はCondorcanqui郡に非常事態を宣言し、違法鉱業取締りを強化すると発表したものの、未だに実現はされていない。

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