インドネシア：貿易省、錫とボーキサイトの輸出禁止を検討中、付加価値を期待

　2022年5月27日付け現地メディアによると、同日、貿易省のDidi Sumedi国家輸出開発局長は、同省が錫とボーキサイトの輸出禁止を検討している段階であるとした。そして、これらの輸出禁止による国内下流産業の発展への努力によって、完成品や半製品の輸出による国家収入の増加も目的としている。
　また同局長は、原料の輸出禁止の取り組みも、投資家によって支えられることを期待しているとして、下流産業の技術移転及びインドネシアでの生産も実現しなければならないとした。
　2022年5月18日、Bahlil Lahadalia投資大臣は、2022年にボーキサイトの輸出を禁止し、2022年後半には錫の輸出も停止するとした。同大臣によれば、これは環境に優しい川下産業と新・再生可能エネルギー（Energi Baru Terbarukan：EBT）ベースの産業を発展させるというJoko Widodo大統領の指示に基づく政府の具体的な取り組みである。
　過去、ニッケル鉱石の禁輸というインドネシアの取り組みは、欧州から抗議を受けたが、Bahli投資大臣は、原料の輸出禁止によって多くの国内起業家が不利益を被っているにもかかわらず、輸出禁止は、国家を前進させるための努力であると強調した。