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インドネシア:LG Energy Solution社、中部Java州でニッケル加工工場の建設に着手
2022年6月8日付け現地メディアによると、韓LG Energy Solution社は、中部Java州Batang県の統合Batang工業団地でニッケル加工工場の建設を開始した。
本工場は、インドネシアで電気自動車(EV)バッテリーの統合サプライチェーンを開発するために計画された9.8bUS$の投資の一部となる。2022年6月8日の起工式に出席したJoko大統領は、ニッケル鉱山、製錬所、前駆体工場、正極材工場、電池工場、電池パック、EV生産、電池リサイクル工場など、EVの生産を川上から川下まで一貫して行う投資は世界初であるとした。また、この投資がJava島だけでなく、国内の多くの地域に広がっていることを歓迎し、「鉱山とニッケル製錬所は、北Maluku州のHalmahera島にあるほか、西Java州Karawangにはバッテリー工場が建設中である。また、CikarangのEV工場など、さまざまな地域に分散している」と述べた。
LG Energy Solution社はJoko大統領に、150千t/年の硫酸ニッケルを生産する3.5bUS$のニッケル製錬所を建設することを伝えた。また、Karawangでは3.6bUS$相当で200GWhのバッテリーセル工場を計画しており、220千t/年の前駆体と42千t/年の正極材を生産する2.4bUS$の工場をBatang工業団地に建設する予定である。
LG Energy Solution社を中心とするコンソーシアムは、2022年4月、インドネシアの国営企業PT Indonesia Battery Corporation(IBC)およびPT Aneka Tambang (PT Antam)と、インドネシアにおける9.8bUS$の統合EV電池サプライチェーンの開発に関する枠組み協定を締結した。LG Energy Solution社のLee Bang-Soo社長によれば、両社は、2022年9月にHalmahera島東部で300mUS$のニッケル鉱山に共同投資し、16百万tのニッケル鉱石を生産する契約を締結する予定である。
インドネシアは、2020年初頭からニッケル鉱石の輸出を禁止している。Joko大統領は、未加工のボーキサイト、銅、錫の輸出を停止するなど、他の天然資源についてもこの戦略を再現したいとした。
2021年9月、LG Energy Solution社と韓Hyundai Motor Group(現代自動車グループ)は、西Java州Bekasiで1.1bUS$のEVバッテリー工場の建設を開始した。また、IBCとPT Antamは、世界最大のEV電池メーカーである中CATL社(寧徳時代新能源科技股份有限公司)のユニットと、6bUS$近い投資計画でインドネシアにおけるEV電池サプライチェーンを開発する枠組み合意書を締結している。その他のグローバル企業も、インドネシアのEV用バッテリー分野への投資を検討している。
