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豪:CER、廃滓を利用したCCS技術を豪州炭素クレジットの取得対象に含めることを検討
2022年6月23日付けの地元メディアによると、豪連邦政府クリーンエネルギー統制機関「Clean Energy Regulator(CER)」は、同機関の発行する豪州炭素クレジット(ACCU)の取得対象となる温室効果ガス(GHG)排出削減技術に、廃滓を利用した炭素回収貯留(CCS)技術を含めることを検討している。同政府は2021年10月、CCS技術を利用したGHG排出削減を、ACCU取得の対象に含めるとする法律「Carbon Credits(Carbon Farming Initiative—Carbon Capture and Storage)Methodology Determination 2021」を施行している。一方廃滓を炭素吸収源とするCCSはこの対象には含めておらず、このほどCERが、「鉱物を炭素吸収源とするCCSをACCUの取得対象に含めることを検討中である」とした。またBHPは、同社傘下である豪Nickel West社が操業するWA州Mt Keithニッケル鉱山で、豪州やカナダなどの研究者が廃滓ダムで39.8千t/年の炭素が吸収されるという調査結果を2014年に発表した後、同政府や研究者などと共同で、同鉱山などにおける廃滓の炭素吸収量を計測したり向上させたりする方法を調査している。一方、英国化学学術研究会Royal Society of Chemistryによると、鉱物を炭素吸収源とするCCSは、炭素吸収量1t当たりのコストが、実施場所の地質や使用技術などによって50~1,000US$以上もの開きが出るとしている。
