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太平洋諸島諸国:フィジー、パラオ、サモア、国連海洋会議で海底鉱物採掘のモラトリアムを呼び掛け
2022年6月27日付けのメディアによると、2022年6月27日~7月1日にポルトガルLisbonで開催された国連海洋会議で、フィジー、パラオ、サモアの代表が、海底鉱物採掘のモラトリアムを呼び掛けたことが明らかになった。同会議において、パラオのSurangel Whipps大統領は、「海底鉱物採掘は、海底や海洋生物の脆弱性を悪化させるほか、解明されていないリスクも存在し、敢えて実行に移す危険を冒すには値しない」と述べた。また、フィジーのFrank Bainimarama首相は、フィジー政府が同国の排他的経済水域において、海底鉱物採掘を2030年まで禁止することを2021年9月に宣言したことや、海洋保護区域をこれまでの範囲からさらに8%拡大したことなどを述べたとされている。一方、ナウル政府は海底鉱物の採掘に賛同する姿勢であり、2021年6月には海底鉱物採掘に関する規則を2年以内に決定するよう、国際海底機構(International Seabed Authority:ISA)に要請するという「2年ルール」を発動している。ISAはこの要請に基づき、2022年7月及び8月に会議を開催して同規則の草案を話し合う見通しであり、この草案が採択されれば早くて2023年7月に、採掘ライセンスを取得している海底鉱物採掘プロジェクトが実施されることになる。