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ニュース・フラッシュ

鉱種:
コバルト
2022年7月8日 ヨハネスブルグ 栗原政臣

DRコンゴ:Tenke Fungurume銅・コバルト鉱山の臨時管理者、CMOC社に輸出停止を命令

 2022年7月5日付けメディアによると、DRコンゴの裁判所により任命されたTenke Fungurume銅・コバルト(TFM)鉱山の臨時管理者が、CMOC Group(2022年6月30日にChina Molybdenum社から英語名を変更)に対し生産物の販売と輸出を停止するよう命じた。DRコンゴ政府は、TFM(Tenke Fungurume Mining S.A.)社の株式80%を所有するCMOC社が、残り20%を所有する国有鉱山会社Gecamines社に支払うロイヤルティの額を減らすために埋蔵量を過小評価した疑いがあるとしているが、CMOC社はその疑惑を否定している。
 臨時管理者は、2022年6月29日付けのCMOC社取締役会宛の書簡で、2022年のTFM社の生産物の販売条件が満たされていないとし、CMOC社に対し2022年1月1日以降の販売・輸出に関する全ての情報を24時間以内に提出するよう命じた。また書簡は、CMOC社に対し、当面の間TFM社からの製品の販売と輸出を停止することを命じている。臨時管理者は2022年7月1日の書簡で、DRコンゴの税関当局に対しTFM社の輸出停止を実行するよう命じた。同年7月4日、朱在DRコンゴ中国大使は中国メディアGlobal South Projectのインタビューで、中国政府はGecamines社とCMOC社との紛争を注視しており、「中国企業の権利が尊重されていることを確認」していると述べた。また朱大使は、「我々は、国家機関を利用したり残忍な方法に頼ることなく、対話を維持するよう両社に促さなければならない」と述べている。
 TFM社は2021年にコバルトを18,501t、銅を209,120t生産した。

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