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2022年7月14日 ジャカルタ 白鳥智裕

フィリピン:政府、鉱業セクターの開発を強化

 2022年7月7日付け現地メディアによると、Marcos政権は、パンデミックの中で経済を成長させる計画の一環として鉱業を強化する。2022年7月6日のテレビインタビューで、Benjamin Diokno財務大臣は、経済チームが最初の閣議でMarcos大統領に中期財政フレームワーク(MTFF)を提示したと述べた。そして、同フレームワークの下で経済を成長させるには、鉱業を含むすべてのセクターがうまく機能する必要があると語った。
 鉱業分野について、フィリピンでは、以前は環境への配慮が重視され、経済への貢献が事実上ゼロであったこと、Duterte政権がこの分野に総じて冷淡だったこともあり、鉱業の国内総生産(GDP)に対する貢献度は1%未満にとどまっている。Duterte政権が4年間続いた露天掘りの禁止を解除し、鉱業の収益に大きな後押しをしたのは、2021年の終わり頃だった。銅、金、銀、複合鉱石の露天掘りの解禁は、鉱業界が最も待ち望んでいた動きの一つと考えられていた。Diokno大臣は、「私は採掘が成長分野だと考えている。ご存知のように、危機により金属価格は大幅に上昇した。」と述べた。
 フィリピン鉱業会議所(COMP)は、Diokno大臣の最近の業界への働きかけを歓迎した。
 Diokno大臣は、鉱業の他に農業と観光もこの政権で注目されるだろうと述べた。
 MTFFは、赤字削減、財政の持続可能性の促進、力強い経済成長を可能にすることを目的とした今後6年間(2022~2028年)の財政戦略・経済計画で、政府初のものである。Marcos政権の全期間にわたって2段階に分けて実施される予定である。Diokno大臣によれば、MTFFには社会経済発展のための短期および中期戦略計画が含まれており、Marcos大統領が最初の国家代表演説(SONA)で国民に詳しく説明する予定である。2022年に6.5~7.5%の経済成長が盛り込まれており、更にDiokno大臣は、2023~2028年までの経済成長率は6.5~8%が目標であるとしている。

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