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- リチウム
米:加Lithium Americas社、NV州でリチウム処理の実証施設Lithium Technical Development Center(LiTDC)を設立
2022年7月20日付けのプレスリリースによると、加Lithium Americas社は、NV州Renoでリチウム処理の実証施設Lithium Technical Development Center(LiTDC)の開設を記念し、起工式を行った。式典には、Steve Sisolak NV州知事、ネバダ大学リノ校(University of Nevada, Reno:UNR)のBrian Sandoval学長が出席した。
LiTDCでは、同社がNV州で保有するThacker Passリチウムプロジェクトで採掘された鉱物から最終製品までの全フローシートを再現し、炭酸リチウムを生産する。2022年6月より生産が開始されており、バッテリー品質の炭酸リチウムを生産している。さらに新しいターゲット材とブラインの試験も行われる予定で、超高純度リチウム化合物を分析できる最先端の分析ラボを備えており、同社とUNRは商業生産に向けて協働している。
なお国際的な大手環境エンジニアリングコンサルティング会社の分析によると、同プロジェクトから生産される炭酸リチウム1t当たりのScope 1及びScope 2の炭素排出強度は、南米に拠点を置くリチウムかん水事業に匹敵できる数値で、米国および豪州に拠点を置くスポジュメン事業よりも大幅に低くなると算出されている。
同社は、Thacker Passリチウムプロジェクトの建設に必要な全ての州及び連邦当局の許認可を取得しており、2022年中に初期工事を着工する予定である。だが同プロジェクトは環境保護団体や先住民族から反対を受けており、内務省土地管理局(BLM)の決定記録(ROD)をめぐり連邦控訴審で争われている。2022年8月11日に準備書面が完成し、口頭弁論と最終決定はその後まもなく行われる予定である。
