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2022年7月29日 サンティアゴ 兵土大輔

チリ:2021年の鉱業ロイヤルティ徴収額、1,360mUS$

 2022年7月26日付け地元メディアは、国税局が2021年所得税確定申告についての統計情報をまとめた。2021年の銅の取引価格の平均が4.32US$/lbまで上昇したことにより、2021年の鉱業ロイヤルティ徴収額は、対前年比220%増の1,360mUS$となった。また、大手鉱山会社10社のからの所得税徴収額は、対前年比125.9%増の3,321mUS$となっている。
 チリのシンクタンクLibertad y Desarrollo社は、「2021年の鉱業ロイヤルティ徴収額は、2022年7月1日に政府が発表した新鉱業ロイヤルティ修正案において、2025年以降に見込んでいる税収増加額(1,406mUS$)に近い額になる」と説明している。また、2021年のように銅価格が対前年比約50%上昇するなど状況が良い場合、鉱山会社は高額の税金を支払うことになると述べている。
 Joaquín Villarinoチリ鉱業審議会(Consejo Minero)会長は、「このような鉱業セクタ-の税収増加により、現在の税制(特に鉱業ロイヤルティ)が投資を奨励するだけでなく、長期にわたり徴収し続けられることにつながり、税制面で良い結果を出している」と主張している。一方、同会長は、政府の新鉱業ロイヤルティ修正案は、売上高をベ-スにし、企業間のコストの差を無視しているので、競争力が失われると指摘している。
 Gustavo Lagosカトリック大学教授は、「鉱業ロイヤルティを増やす余地があり、これについては誰もが同意しているが、どの程度増やす余地があるかが問題で、議論になっている」と述べている。
 財務省は、「新鉱業ロイヤルティの適用により、税引後利益率は引き続き15%を超えるため、良い投資環境が存続する」と主張している。一方、税専門家は、「新鉱業ロイヤルティがこのまま承認された場合、大手鉱山会社の実効税率は55%を超える可能性がある。実効税率が約40%である豪州、ペルー及びカナダと比べかなりの税負担となる」と警告している。

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