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2022年8月16日 バンクーバー 佐藤すみれ

メキシコ:鉱業部門にとって深刻な犯罪組織の脅威、鉱業会議所の見解

 2022年8月4日付けDurango州の地元紙は、メキシコ鉱業会議所(CAMIMEX)のJaime Gutiérrez会頭に対して行ったインタビューを掲載し、全国的に犯罪組織による活動が継続する中、鉱山に対する被害額は生産額の3割に達する場合もあるとの見通しが報じられた。Gutiérrez会頭は、治安の悪化は全国的な問題であり、鉱山企業が犯罪組織によって何らかの仕置きを受けていることは否定できないと述べた。多くの鉱山は山間部などの遠隔地域にあり、犯罪組織による賄賂の要求をはじめとする圧力を継続的に受けているという。また、時には車両盗難を目的に、労働者やサプライヤーに危害が及んだ例も報告されている。Gutiérrez会頭は、各社が施設や生産物の警備のために独自で数十人もの警備員を雇用する場合、追加の税金が発生しているようなものであると負担の規模を強調した。さらに、鉱山によって状況や生産物は異なるものの、生産物盗難被害だけでも、損失は簡単に生産額の3割に達するとの見通しが語られた。
 業界紙によると、近年犯罪組織が麻薬取引を通して得る収入が減少傾向にあることから、鉱山が標的とされる傾向がより強まっており、企業への脅迫のほか、運送車両や建設工事に係る管理権を握るなどといった介入が多々報告されている。

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