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ニュース・フラッシュ

鉱種:
アルミニウム/ボーキサイト ニッケル
2022年8月31日 ジャカルタ 白鳥智裕

インドネシア:Joko大統領、ボーキサイトと銅を禁輸する可能性に言及

 2022年8月23日付け現地メディアによると、Joko大統領は、海外のニッケル需要が増大していることを踏まえ、インドネシア商工会議所(Kadin)会員向けの会合で鉱業部門の川下化を強調した。2020年、インドネシアのニッケル輸出は1.1bUS$(16.2tIDR:インドネシアルピア、1US$=14,800IDR換算)に達し、2021年には26.0bUS$(384tIDR)に跳ね上がった。
 Joko大統領は、未加工のニッケル原料の輸出停止は実行されなければならなかったと述べ、また、WTOへの提訴を含め、あらゆるリスクに対応する用意があったことを強調した。
 Joko大統領は、すべての関係者は、インドネシアが何十年も続けてきた原材料の輸出はもはやできないと認識する必要があると強調した。また、「私がボーキサイト、銅、錫の輸出原材料を止めることに驚かないで欲しい」とコメントし、今後他の鉱業原料の輸出を停止する可能性にも言及した。
 下流産業からのニッケルを輸出することで、インドネシアには35~40bUS$の収入を得るチャンスがある。この収入によって、貿易収支の赤字を減らすことができ、特に中国との間で黒字になる可能性も否定できない。
 2012年のインドネシアの中国に対する貿易収支は、7.7bUS$の赤字だった。その後鉄鋼の輸出により、2021年に赤字は2.4bUS$に縮小する見込みで、2022年には黒字になると述べた。

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