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ペルー:Buenaventura社、将来のTrapiche銅プロジェクト生産開始により銅生産120千t/年を目指す
2022年8月29日付け現地紙によると、Lima証券取引所のイベントInvestor Dayで講演したBuenaventura社のSalas投資家関係課長は、San Gabriel金プロジェクト(Moquegua州)は2022年3月に鉱山建設許可を取得し、投資総額470mUS$のうち110mUS$を2022年に投資予定のほか、同社が権益を保有するCerro Verde銅鉱山(Arequipa州)からの配当金を資金源とする旨明らかにした。また2025年上半期に生産開始し金生産量は125~150千oz(約3.9~4.7t)、マインライフは14年となる見通しを示した。
Trapiche銅プロジェクト(Apurimac州)は現在PFSレベルにあり、FS完成に今後2年が必要なほか、CAPEXは約1,000~1,200mUS$の見通しであると述べた。また2022年末に環境影響調査(EIA)を当局へ提出し、2028~2029年の操業開始後約60千tの銅(金属換算量)を生産する見込みであると述べた。
また同社は、煩雑な許認可取得や社会争議を理由として既存操業エリアにおける増産に取り組む戦略であり、今後20年間に200千oz(約6.2t)/年の金生産が見込まれると述べた。このうち有望なエリアであるCoimolache金鉱山(Cajamarca州)では600百万t(銅品位約0.5%)の鉱量ポテンシャルが推定されるほか、La Zanja金・銀鉱山(Cajamarca州)においても概念レベルでの開発を進めているとコメントした。Yumpag銀プロジェクト(Pasco州)周辺においても200百万oz(約6,200t)の銀生産増加に繋がる可能性のある複数のターゲットが存在すると述べた。
銅に関しては子会社El Brocal社が銅地金換算45千t/年の生産を維持し、今後20年間のマインライフにおいて70千t/年の生産が見込まれているとした。さらに、ペルー北部の複数の操業鉱山で枯渇しつつある酸化鉱の下に硫化鉱が存在するため、金の減産の一方で銅が増産すること、またTrapiche銅プロジェクトの生産開始により、将来的に同社は銅地金換算120千t/年の生産を目指す見通しであると述べた。
